インタビュー第三回目 萱嶋信さん、
里山サークルASIATO
今回はエココン実行委員会の実行委員であり、第1回エココンから選考委員としても関わってくださっている萱嶋(かやしま)さんです。第1回エココン参加団体で、日野市とも活動している「里山サークルASIATO」を交え、賑やかなインタビューとなりました☆
プロフィール
| お名前 | 萱嶋 信 |
|---|---|
| 略歴 | 日野市環境共生部長/エココン実行委員・選考委員 公害職員として日野市に就職され、最初の10年間は公害関係のこと、 次の10年間は企画や図書館等いろいろな分野に携わり、 この10年間は環境共生部で働いていらっしゃいます。 |
| サークル名 | 里山サークルASIATO |
| 活動目的 | 里山復元をすることを目標として設立されました。 |
| 活動内容 | 里山の草刈り、清掃など |
インタビューにご協力して頂いたみなさん
- 小林クリーンセンター長さん:日野市環境共生部クリーンセンター・センター長
環境とかごみのことの前進を図るとき、1人が100歩進むよりも、100人が1歩進む方が大切。 - 蘆野 龍一さん:東京薬科大学生命科学部3年/ASIATO※1の現部長
環境に興味があり、田んぼのことや、いろんなことがやりたくてASIATOに入りました。 - 貝塚 剛志さん:東京薬科大学生命科学部3年
企画力と統率力に定評あり。日野市ごみシンポジウムの企画・運営に関わりました。 - 前川 健さん:東京薬科大学生命科学部修士2年/ASIATOのOB
現在、森作りの団体を友だちと立ち上げ中。「相模湖の森作りを、日野市の例を参考にお手伝いできたら・・・。」
※1:ASIATO・・・東京薬科大学の里山復元サークルhttp://asiato.seesaa.net/
活動についてのインタビュー
萱嶋さん×日野市環境共生部
Q:先生が環境問題に関心をもったきっかけはなんですか?
萱嶋―学生時代、親父が生物関係をしていたので、私は化学に進んだのですが、当時は水俣病などの公害問題が注目されていたこともあり、水の分析をすることにしました。それが環境問題と関わり始めたきっかけですね
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「当時、多摩川が汚染され、水面一杯に泡がたっている状態だった」
萱嶋さんは、川の水が本当に飲めるのか水質分析をしていたそうです
Q:当時の環境問題と今の環境問題では大きな違いがありますか?
萱嶋―そうですね。当時の環境問題というのは原因をはっきり特定できるし、対処方法もある程度は分かっていました。けれど、今の環境問題は加害者が誰なのか被害者が誰なのか、はっきり線を引くことが出来ないですよね。だから、みんなが参加して、みんなが解決していかなければならないと思います。
Q:日野市では市民の方をどのように政策に巻き込んできたのですか?
私が働き始める前くらいに公募した市民の方が自分の身近な環境問題をレポートする「公害監視連絡員」というシステムを導入しました。市民の方にも地域の環境問題を解決するのに協力してもらうということだったんですが、30人ほどの応募があり、自主的に勉強会をしたり見学会をしたり活動してらっしゃいました。その結果いろんなことがわかり、解決することができました。。
また、市民の方から植物ガイドブックを作ろうという提案があり、地域で活動をしている「自然をまもる会」という団体にお願いして日野市内の植物ガイドブックを作りました。地域で活動している人が作成していますから、とても身近ないいものができました。植物ガイドブックとか動物ガイドブックなど、5冊くらいできましたね。それらが世間に評価され、しかも市民の力でできている。これはやっぱり市民の方が行政に関心を持っていて、自分の住んでいる町をよくしたい、研究したいという熱意の表れだと思います。
―市民の方が積極的に活動されているのですね。
昭和40年代に、移動図書館を始めました。市内70箇所くらいまわってリクエストを集め、それを提供する・・・そこで市民の方は図書館(行政)にリクエストすると、反映されて返ってくるということを身をもって体験されたのではないでしょうか。行政に気軽にリクエストする土壌になっているとも言えます。
平成6年には、直接請求で環境基本条例が作られました。※2 環境条例の条文まで作られた形の提案で、「あそこの道が汚いからなんとかしてほしい」「あそこを手入れしてほしい」というおねだり型の市民ではなく、「自分達も政策に参加して、自分達もその政策に責任を持つ」という宣言として、環境基本条例を自分たちで作って、そしてこれを一緒にやりましょうという投げかけをされました。
環境基本条例の中に書いてある、環境基本計画策定については、市民参加を求めてやる、という風に決まりました。通常の方法ではなく、公募をして、公募をした方全員で検討することにしました。115人の方が応募してくださったんですよね。大々的に一緒に活動するのはそれがスタートでした。
※2:直接請求による環境基本条例・・・一定数の署名を集めて、「環境基本条例を作って!」と住民が市に訴えました。通常、条例は議会で審議し、議員により作られます。
日野市×学生
―日野市は今、学生とも活動しているのですね
小林―ASIATOさんにはシンポジウムを手伝ってもらっています。今ごみゼロ※3の計画の見直しをしているのですが、実践女子大や明星大の学生さんに、月に1〜2回会議に来てもらい、手伝ってもらっています。中央大学の学生さんにも環境基本計画の見直しの際に報告書を作ってもらいました。
萱嶋―日野市の2回目のシンポジウム「みんなで作る環境講座」では、ASIATOさんが、『浅川で川の周辺に居る人を手当たり次第にインタビューする』という社会人の発想では思いつかないことをやって、発表していましたね。みんなびっくりしていました(笑)参加していた小学生を惹き付けてくれたりもしました。一緒にやるのはお互いにメリットがありますね。
私は30年後には生きているかわからないけども、学生の皆さんにとって環境問題というのは現実の問題だから、強い思いをもっていらっしゃるだろうし、是非一緒に環境問題を考えてほしいと思っています。
※3ごみゼロ・・・多摩地域で不燃ごみとリサイクル率がワーストワンであった日野市は、平成12年から「ごみゼロ」と称したごみ改革を行ない、その結果可燃ごみ・不燃ごみが約50%減り、全体として約25%の減量に成功し、全国から注目されるようになった。
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貝塚:「源泉の多摩川まで行ってインタビューしたんですよ」
―社会人では出ないアイディアが学生から飛び出しました。
Q:ASIATOのみなさんは、社会人の方と活動してどうでしたか?
貝塚―現場で市がどういうことをしているのかを肌で感じることができました。「こういう問題もあったのか」と実感し、ごみ問題に対する意識が高まりました。また、学生だけの規模だと環境講座を作るとしても、企画や活動の範囲に限界がありますけど、市の方が協力してくださったおかげで、クリーンセンターの見学という企画を盛り込んだり、いろんな小中学校に呼びかけを行ったりと、そういた範囲を広げられたのが、すごくありがたかったです。
前川―地域とのつながりを作ったのは財産だと考えています。田んぼ作りや里山復元も一緒にやらせていただいています。
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東京薬科大学ASIATOのみなさん
「コンクリートでは足跡は残らないけれど、田んぼなら足跡が残る。
里地・里山に足跡を残そうっていうサークルです!」
Q:ASIATOの皆さんが色々の方と繋がりを持つために頑張っていることはありますか?
蘆野―日野市と環境シンンポジウムを開いたり、地域の方と里山農業クラブに参加したりしています。田んぼで作業していると、人とすごく会うんですよ。作業している人とか、蛍を見にくる人とか。しっかり挨拶をして、お話を聞きに行くときなどは後輩を必ず連れて行って、後輩にもネットワークをつなげられるようにしています。
前川―収穫したあと餅つきをするんですけど、「お世話になりました」という意味を込めて地域の方のために鏡餅を作っています。
萱嶋さん×エココン
Q:エココンの選考委員としては、どのようなことを重視して発表団体を見ていますか?
萱嶋―難しいところですが、やはり学生らしさだと思います。具体的に言うと、活動を通して自分がどう変わってきたか、そして、そのことをどうアピールするか。環境問題については、環境にまるっきり関心が無い人がどう変わっていくのか、その過程が活動発表に現れているとうれしくて評価してしまいますね(笑)
―昨年、萱嶋さんのグループからは「ECO-P」が最終選考へ進出しましたね。
萱嶋―なんといっても言葉に対する感覚、センスがいい。そして、環境に関心がある人ではなく、そっぽを向いている人に振り向いてもらうために、出来るだけハードルを低くして、一緒に行動できるところを探って活動しているところが良かったですね。我々はどうしても理念が先にきてしまいますが、ECO-Pさんはどんどんハードルを下げて一緒に巻き込んで、いつの間にか仲間にしてしまう。そういう部分は学びたいですね。
Q:エココンにはどんなことを期待されていますか?
萱嶋―お互いに意見交換しながら活動に役立てているところなんか、エココンの良さだと思います。ノウハウを交換してお互いがそれを吸収していくという図が見られて、そういうのがエココンの成果なんだろうなって感じました。それに元気に活動している様子を見せてもらうということは本当にうれしいし、励まされますね。これだけ多くの方が一生懸命がんばっているというのは力になります。それはみんなにも伝えたいですね。
―最後に一言お願いします!
萱嶋―50歳になったときに、学生だったときは緑の木が生えていたのに・・・ということが無いよう、今からがんばりましょう。
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「はい、がんばります!!」
どうもありがとうございました!
ものを大切にする!まだ使えるものは使う工夫をする!食べ残しをしない!!!
この後クリーンセンターと環境情報センターかわせみ館の施設見学をさせていただきました!
つづきはこちら→→第四回 かわせみ館ほか
全国大学生環境活動コンテスト実行委員会事務局
- 担当:渡邉(わたなべ)・津賀(つが)
- tel: 03-3580-8284
- e-mail: support@ecocon.info

